春の銀座の和トセトラ

ようやっと春らしい陽気になったこの日、こちらに行ってまいりました。

和トセトラ
松屋で開催中の和トセトラ

まずは、腹ごしらえ レストラン・イシダにて
前菜
前菜、4種

魚料理、鯛
メインは魚料理を選びました。この日は鯛。

デザート
デザートも好きなものを4種選べます。


銀座はもしかして1年ぶり?
昨年のこの催しもの以来かもしれません。
ご一緒したのは、T子さんとF子さん。
気温20度のこの日、お二人は揃って牛首紬の単衣、あるいは胴抜き仕立て
でした。昼間はそれで正解でしたね。

牛首シスターズ、
牛首シスターズの後ろ姿

前帯はこんな感じ
風子さん、牛首紬

知子さん、牛首紬

最近は牛首紬らしい牛首紬が少なくなってきた、と嘆くお二人に私は
そもそも牛首紬を持ってないので、ああこういう季節に1枚あったら
重宝するだろうな・・・と思いつつ眺めておりました。

さて、会場では田中御大の帯でお世話になった月日荘さんも出してらして
インドの更紗帯が素敵だったのですが・・・

お持ち帰りしたのはこの子。
久留米絣に博多帯
「壱の蔵」さんで見つけた白い夏用博多帯です。
単衣の久留米絣に合わせてみました。

これからの季節、なかなか使えそうで、満足なお買い物でした。

この日の私は
山田織りに正倉院の森帯
新潟、山田織りのきものに「正倉院の森」というネーミングの帯
帯揚げは黄みがかった緑、帯締めはくすんだピンク。

山田織りきものに正倉院帯、お太鼓
お太鼓。この帯は前と後ろの表情が変わるのと、トボケた鹿の表情が
好きなお気に入りの1本。写真では真っ黒に写ってますが、もう少し
優しい墨黒です。

山田織りに英羽織り
英さんの裏なしの羽織を着ました。
昼間は必要なくても、夕方の風にはやっぱりあって良かった。






花のお江戸の日本橋で

春うらら・・・と言うにはちょっと風の冷たい日でしたが
集まった女子、総勢7名の着物姿は春爛漫。
「アラウンド魚座」の会に参加してまいりました。

集まったのはこちら
桜の前で皆さまと
左からKさん、染織家・吉田美保子さん、絵美さん、Mさん、私、SGさん

あら、お写真撮ってくださったRさん入ってません。
ので、もう1枚。
桜の前で皆さまと2
はい、左からお二人目がRさんです。

どこかに春を忍ばせて・・・というゆる〜いドレスコードに皆様
それぞれに工夫されて。
中でも一番ビックリしたのは、吉田さんの帯揚げ。
合う色がなかったからと、何と前日に染められたのだとか!
さすが、染織家さんです。

それにしても着物好き女子というのは、私の知ってる限り好奇心旺盛な
方が多い。皆様、いろいろな知識が豊富でいつも感心してしまいます。
話は当然、尽きる事無く。お勉強になりましたし、情報もたくさん
頂きました。

ランチの後に向かったのは「花のデジタルアート展」
アナログな私には、すぐにはピンとこなかったりして(笑)
すでにご覧になっていたRさんのご案内で助かりました。
そうでないと動きのあるアート、いつどこを見たらいいのか分からなかった
です。

それでは一足早い「デジタル桜」でお花見を(館内はフラッシュなしの撮影OK)
天井からの桜

桜、3

桜、2

影桜

床の桜


ご一緒した皆さまのお太鼓を撮らせて頂きました。

吉田さん、絵美さん、SGさんお太鼓
こちらは「吉田シスターズ」
左端、吉田さんご本人はもちろん着物も帯も自作です。
真ん中、絵美さんの着物は吉田さんが織られたもの。
帯は仁平さん作「月下美人」
右端、SGさんの帯も吉田さん作。
ビタミンカラーに元気を頂きました。

絵美さん、BJさん、吉田さんお太鼓
こちら、絵美さんと吉田さんはだぶりますが、真ん中のKさんは
この会で一番お若いのにシックな装い。
若い人が地味なきもの着るのもいいものですね〜。

Mさん、私、Rさんお太鼓
左端Mさんのお着物、何と牛首紬の訪問着、裾や袖にさり気なく波が
描かれていて何とも素敵!思わずどこでお求めになったのか聞いて
しまいました。真ん中、私をおいて右はRさん、お義母さんから譲られた
という色無地が大人ピンクで美しいこと。珊瑚の帯留めも優しいピンクで
豪華でした。

皆様、楽しい1日をありがとうございました。


この会については、絵美さんが詳し〜くレポートしてらっしゃるので
そちらをご覧ください。
えみごのみ

織り姫・吉田美保子さんのブログはこちら
someori yosida



この日の私は
銀鼠紬に栄順帯
銀鼠の紬に城間栄順氏の紅型帯
桜の花びら散る帯揚げと墨黒の桜帯留めで春を演出

城間栄順帯、お太鼓
お太鼓

英さん、羽織り
羽織りは英さん、羽織紐は和小物sakurakoさん



念願の

新幹線でびゅーっと名古屋に行ってましりました。
お目当てはこちら。

月日荘さん、入口

月日荘さんで開催されている、正藍型染師、田中昭夫さんの展示会です。
御歳82歳、こんなにたくさんの帯地や布が見られるのは、たぶんこれが
最後(?)と友人に言われて、これまで何度となくタイミングが
合わなかった御大の展示会、今度こそはと意を決しました。

会期が始まって5日目、果たして帯地は残っているのか?
何の根拠もないのですが、私を待っている子がいる筈、とちゃんと
お持ち帰り出来るサブバッグを偲ばせて(笑)

はい、そしてビビッときたのがこちら。

御大の帯

実は他にも候補はあったのですが、藍地に菊の花びらの白が
パキッと一番カッコ良かったのがこの子です。

見知らぬオバサマからも「あなた、それよ。それがいいわ」と
太鼓判を押され(笑)
念願の御大の帯のお輿入れです。

やっぱり田中昭夫の藍染めには力がある。
何なんだろう? 不思議だなぁ・・・と思いながら飽きずに
眺める春の宵でありました。


<追記>
田中御大の記事が今、発売されている七緒に掲載されています。

田中御大、七緒

ナナオ、1


雛納め

あっという間に3月になり、お雛様も終わってしまいました。

昔から雛人形は雨水(うすい・2月19日頃)の日に出し、
啓蟄(けいちつ・3月6日頃)にしまうのが良い。という言い伝え
があるそうですが、なかなかそうもいかないのです。

雛納め


我が家では、出せる日に出す、しまえる日にしまう(笑)という
私の勝手気侭な気分次第。
今年は早々にしまいました。
と言うのも、H君ギャング(1歳2ヶ月の孫)の来襲があると、えらい
ことになってしまうから。
(彼は今、何でもゴミ箱にほおり込むという遊びが楽しいらしい)
お雛様が飾られている間は、H君は長平庵には出入り禁止令が出て
いました。(笑)

ところが、○子ちゃん(3歳10ヶ月の孫)も このお雛様には
近づかないのです。「怖い」と言います。

お雛様

このお雛様は、ちょっと謎でして、私はずっと夫の妹のものだと思って
いたのですが、ある時本人に聞いたら自分のものではない。という返事が
かえってきました。夫もずーっと昔からあった、と言うのです。
義母が生きているうちに聞いておけばよかった。(義母は自分のではないと
言っていたような・・・)
と言う事は夫の祖母のもの?お嫁に来た時に持ってきたのかしら?
だとしたら古いですねぇ、100年以上?
確かに「怖い」かも・・・(笑)

もうだんだんと、ぼんぼりとか小物類も壊れて、残っているのはこの
お内裏様と狛犬(?)だけですが 毎年飾るだけは飾っている、という
訳です。誰のだったのかしら?・・・と思いながら。



真綿紬に津田帯
きものは薄緑の真綿紬。帯は津田千恵子作。
帯留めと帯揚げをピンクにして春の気分をだしてます。


津田さん帯、お太鼓
お太鼓


横向き、真綿紬

寒い寒いと言っても、そこここに春の気配が・・・。
春が近くなると、ウキウキしてきますねぇ。



きもの文化と日本

先日の中谷比佐子先生のきもの寺子屋で風水にもお詳しい
先生がおっしゃるのに、今年は一白水星丁酉で水の年なのだそうです。
水は経済を表すそうで、水は溜め込むと淀んで腐りますよね、循環
させないと。
「だから今年は溜め込まないでください」とのお言葉に会場の一同
う〜ん、きものを買う口実が出来た、とにんまり・・・

したかどうかはさておき、今年は経済に意識をもって物事をみて
ください。とおっしゃってました。
そこで思い当たったのが、あの方。
今週金曜日にアメリカ大統領に就任するトランプさん。
彼は歴代の大統領に比べると型破りですが、実業家としてみると
少しは理解出来るのでは?
しかし大統領たるもの理想を掲げてなるものですが、あんまり損得勘定
だけで動かれてもなぁ・・・というのが正直なところですが。
さてさて今年は「えっ?」という事が起きそうな世界情勢ですねぇ。

きもののことも今までただ好きというだけで、あまり経済的観点から
みたことがなかったのですが、こういう本を読んでみました。

きもの文化と日本

「きもの文化と日本」 日経プレミアムシリーズ
経済学者の伊藤元重氏と「きものやまと」の代表取締役会長の矢島孝敏氏
の対話形式で書かれた本です。
「日本人はなぜきものを着なくなったのか?」「ルールは本当に伝統なのか?」
「なぜ、きものは高いのか?」など私たちが疑問に思っていることがズバリ
書かれていて面白かったです。

なかでも古来、きものは自由なもので今のような「しきたり」が出来たのは
ここ40年のことだそうです。確かに私の祖母の時代はきものが普段着でしたから
今よりもっと自由に着てましたもの。(寒けりゃ重ねるし、暑けりゃ脱ぐし)
きものを特別なもの(フォーマル)にしていったのは、売る側の戦略だったり
したのですね。
訪問着を作ったのは三越百貨店だったって知ってました?
大正4年、洋服が流行り出した頃、きものを売らんとする戦略だったのですね。
ところが、結局それが敷居を高くしてしまい、きもの離れの原因にもなったり
した。と、矢嶋さんは指摘します。
矢嶋さんは、ずっときもののファッション化、カジュアル化、アパレル化を
目指してきたパイオニア的存在です。

今の若い人達がゆかたを、いろいろ工夫して着て楽しむ姿を私達世代はもっと
大らかに見てあげなければ、と反省しました。
いつの時代もファッションリーダーは若者たち。
まずはきもの体験(ゆかたが一番手頃ですものね)して、そこから興味を
持ってもらわないと、きものの未来はないのかもしれない。

後は売る側も「伝統」にドーンとあぐらをかいてないで、努力してもらいたい
ものです。これだけ流通が変化したのだから産地と直結で売るとかもっと
コスト削減を真剣に考えてほしいものです。
また正絹あり、銘仙あり、綿あり、ウールあり、ポリエステルあり、もっと自由に
のびやかに。
お誂えあり、レンタルあり、古着あり、と消費者の選択肢を広げて(もちろん
コストを下げてね) これだけ洋服も多様化しているのだから、きものも
旧態然としていては取り残されてしまう。
「今はフォーマルの場でも自分なりのおしゃれをしていけばいい」という
矢嶋さんのお考えには大賛成です。

最後にこれも「きもの寺子屋」での中谷先生のお話で印象に残っているの
ですが、昔、先生がジャーナリスト時代にピエール・カルダンときものの
コラボという企画が持ち上がった時、結局 最終的には実現しなかった。
と言うのもカルダンがきものは布の捨てる部分が2%しかないと知って
(洋服は40%)「私ごときがきもののデザインをするなんて、何とも
おこがましい」と言ったそうです。
彼はきもの文化の素晴らしさに敬意を表したのですね。

作り手も売り手も、きもの文化に誇りをもって、そして継続してゆく道を
探ってゆかなければ。
そして着る私達大人世代は楽しく自由にきものを着て若い人に「ほら、
きものはこんなに美しくて素敵なのよ〜」とお手本をしめさねば、と思った
のでありました。