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「最上のわざ」

私が最近、一番心にじ〜んと響いた詩をシェアさせてください。

「最上のわざ」
この世の最上のわざは何?
楽しい心で年を取り、
働きたいけれど休み、
しゃべりたいけれども黙り、
失望しそうなときに希望し
従順に、平静に、おのれの十字架をになう。

若者が元気いっぱいで神の道を歩むのを見ても、ねたまず、
人のために働くよりも、
謙虚に人の世話になり、
弱って、もはや人のために役立たずとも、
親切で柔和であること。

老いの重荷は神の賜物、
古びた心に、これで最後のみがきをかける。
まことのふるさとへ行くために、
おのれをこの世につなぐくさりを少しずつはずしていくのは、
真にえらい仕事。
こうして何もできなくなれば、
それを謙虚に承諾するのだ。

神は最後にいちばんよい仕事を残してくださる。
それは祈りだ。
手は何もできない。
けれども最後まで合掌できる。
愛するすべての人のうえに、神の恵みを求めるために。

すべてをなし終えたら、
臨終の床に神の声をきくだろう。
「来よ、わが友よ、われなんじを見捨てじ」と。

「人生の秋に」 ヘルマン・ホイヴェルス随想選集より
H・ホイヴェルス著、林幹雄編、春秋社



「ツナグ」と言う映画で、樹木希林さんがエンドロールで朗読
されたのでご存知の方も多いと思います。
若いときにこの詩を読んでも、今ほど感動はしなかったと思います。
それほど、今の私(の年頃)にぴったりな心境なんですねぇ。
私はキリスト教ではないから「来よ、わが友よ」とは言ってもらえないかも
しれませんが、せめて世知辛い今の世の中で静かに家族を想い、
友を想い、世界の平和を祈って手を合わせることくらいは出来そうです。

IMG_3117.jpg


コメント

非公開コメント

No title

『ツナグ』は原作も映画も見ましたが
詩までは覚えてなかったです i-229
うわあ、深い・・・

香子さま

原作、読まれたんですか。
映画では主人公の両親の死のツメが甘かったように思えましたが、原作ではどうでしたか?

No title

歳を重ねることで、若い頃は見えなかったものがよく見えるようになるのは、福音ですね。
老いても「ありがとう」と素直に言える、
役に立たなくなっても、静かに祈る、、、
何と美しい姿でしょう。
時々、ニコニコと穏やかな高齢の女性をお見かけすると、きっとそういう方なのだろうと思いますし、私もそうありたいと思います。

ステキな詩をありがとうございます。

No title

もしかして、こちらの絵はこの詩からインスピレーションを得られたのでしょうか。私も何度も読ませてもらいました。難しいけれど、最近ただひたすら祈りたい、と思うできごとがありまして考えさせられました。

セージグリーンさま

役に立たなくなったら、人として終わりだと思っていた私をガツンッとやってくれた詩です。なんと奢っていたことか・・・と反省しました。

sognoさま

「クロス」は、この詩を知る少し前に描いた絵です。が、きっと私の中では漠然としてはいるものの、この詩に通じる何かがあったのではないかと思います。すみません、分かりにくくて・・・。
「祈る」という行為は深いですね。