再会、再会、再会

前々回、私の久米島紬を織ってくださった山城智子さんの
ことを書いたが、とうとうその紬を着て彼女と会う日を
迎えた。

私は彼女が久米島紬の織り手さんということ、同じトモコという
名前だということ以外何も知らない。
けれど、この1年遠く離れた久米島と横浜でこの紬を通して
繋がっていた気がする。

私は「私の久米島紬」が出来上がってくると思うと、今日も
頑張って働くぞと勇気と元気をもらっていた。

同じように、山城さんも私のことを考えながらコツコツと織って
くれていたのだそう。
これは普通はないことだ。
どんなに一生懸命織っても、その後、その反物がどこへ行って誰が
着るのか・・・想像もつかない。
だから〇〇に住んでいる〇〇さんの為に織る、ということは彼女に
とっても初めての経験でとても嬉しかったと、逆に何度もお礼を
言われてしまった。
「失敗してはいけない、と緊張もしました」とも。

だがその出来映えは見事なものだった。
元のおばあのものより、地の色を薄めにした事でずっとモダンに
なったし、十字の藍の色が起っていた。

当日、いらしたお客様にも口々に褒めて頂き、私は誇らしかったし
彼女も照れながらも嬉しそうだった。

そして、当日のお客様の中にもう1人、彼女が織った紬を着て
いらした方が・・・しかも何と振り袖。
さらにご自分で縫われたというから、素晴らしい。

いつも山本さんのイベントの時などに個性的なきものをお召しに
なっているSさん。
山本きもの工房の生徒さんだ。
やはり彼女も山城さんと再会するこの日の為に、間に合う様に
頑張って縫われたのだとか。

おお、ここにも物語が・・・


久米島スリーショット
織り手と着てが1年ぶりに再会したスリーショット

sさんの振り袖部分
Sさんのお袖の部分。地の色はユウナで染めている。
この格子柄も昔から久米島にあるのだとか。

派手な振り袖ではないが、このきものに合わせてピンクの長襦袢、
薄紫の帯、などすべてコーディネイト。八掛も明るい紫に仁平さんに
よるハートの柄。と、随所にたまらない隠し味があって、眺めていると
どんどんその良さが沁みてくる。


山城ともこさん久米島
山城さんの着物はお母様が織られたもの。
おばあ、お母様、そして彼女と受け継がれて行く柄と想い。
だから暖かいのだな〜と、納得。
帯も久米島紬です。


トモコさんの講演会
お話会も和気あいあいと。


そしてもう1つの再会は、その翌日の最終日。
昨年の展示会の時に、きものは無理だけど帯ならいける、という
ちょっと長さの足りない生地で帯を作られたY子さん。
久米島の帯って、どんな感じなんだろう?とちょっとピンと
こなかった私の予想を見事に裏切って大ホームラン。

落ち着いた萌黄色の紬に合わせた帯の何ともモダンで素敵なこと。
オシャレな奥様の普段着としてパーフェクトな装いだった。
(帯芯も軽く、とても締め易いそうです)
前日に山城さんが締めてらしたのも久米島紬の帯。
う〜ん、なかなか良いではないか、とインプット完了。
来年はもっと帯も織ってください。とお願いしておきました。

由紀子さん久米島お太鼓
Y子さんのお太鼓

Rさん、紅型の半衿
Y子さんとご一緒にいらしたRさんは琉球絣に、ご自分で
染めたという紅型の半衿で。


山本さんを囲んで4ショット
最終日、山本さんを囲んで


と、いう訳で無事終了した「めずらしの久米島展」
私の知らないところでも、いろいろな出会いや物語があった様子。
今年も長平庵がその舞台となれて、光栄でした。
山本さん、スタッフの皆様、お疲れさまでした。
お出でくださった皆様、ありがとうございました。
また、来年お目にかかりましょう。






コメント

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待つ楽しみ・・・

朋百香さま

素敵な大切な物語 昨年の長平庵でたくさんのお出会いがあったのですね
皆さまの着姿 直に拝見できず残念でしたが 
朋百香さんが書き記して下さったので 想いを感じております

実は久米島蛍帯も新たに織ってくださったのです
数か月・・・ 待つ喜び 包を開いたときの感激思い起こしています

さて 来年の為に久米島紬貯金はじめましょe-343

sachikoさま
あ〜、そうでした! あの蛍帯も久米島でしたね。
あれも良かったですよね〜。いつか直に拝見したいものです。
そう考えると、やっぱり久米島帯、いいわ〜💜
帯の場合は1年かからないんですね。
自分の為に織ってもらうなんて、今の時代、最高の贅沢ですよね。
ああ、欲望は尽きず・・・

まあ、お振り袖っ! それはスゴいですねえ♪
そして山城さん一家が繋ぐスリーショット、ステキ v-424
そのうち朋百香さんのオンリーワン久米島を拝見する日が来ますように (^人^)

週末、メールのやり取りしてたのにy子さんもRさんもコチラに伺う話を
全然してらっしゃらなかったのよ〜(笑)

次こそ、、、

朋百香さま

だいぶご無沙汰してしまいました。
あの場所でこの展示 行きたかったですう、東京にいましたのに、
都合がつかずとっても残念です。
来年こそは、です。

着手を思いながら織る布、なんて素晴らしいのでしょう。
久米島の皆さんもこちらの展示を きっと楽しみにしているので
しょうね。
着てこそ、のきもの ですもの♪

そのせつはたのしいひとときをありがとうございました ♪
人間って想いを募らせる生きものですね。
好きなものを介して互いの想いを交歓できるなんて、
人ならではの喜びだなあって思います。とてもいい展示会でした。感謝。
鋳物ではありませんけども、近々、別件でお声かけさせていただきますネ〜♪

香子さま
ねー、久米島の振り袖って初めて見ました。
でもこれならお嫁に行っても、お袖を切れば普通に着れるから
合理的ですよね。
メールのやり取りって、かなりややこしや〜、になっているチケットの件では?
私はおこぼれを待っていますー(笑)

風子さま
久米島の皆様、シャイですが、とても良い方達であの方言を
聞いていると、こちらもほっこりします。
多くの紬などの産地で、織り手の高齢化が進み先行き不安な現在において
久米島はかなり恵まれた場所だなぁと思います。
それも、地域や家族の団結、ゆいまーるの精神が息づいているからでしょうか。
来年はぜひ、お目にかかりたいですね〜💗

tomokoさま
いつも思うんですが、人柄っていうのか、ご縁というのか
山本さんの所はお客様も生徒さんもスタッフもみなさん、良い方
ばかりで感心します。皆さん、純粋にきものが好きなんですね〜。
ほんと、商売気がないというか・・・今年は帯締めないのかな、
と思っていたら箱から出すの忘れてたみたいで・・・
最終日にやっと、帯の上にコーディネイトされてました。
それも山本さんらしいと言えばらしいんですけどね。(笑)

別件、お待ちしてま〜す。

ありがとうございました

先日はお目にかかれて、とても嬉しかったです♪
展示会も素晴らしく、大変勉強になりました。
以前からブログは拝見していたのですが、
不思議ですね~、実際に長平庵に伺い朋百香さんにお会いした後に再読すると、
以前と感じ方が全然違うのです!
今はネットを使ってどこへでも行ったような気になり誰とでも会ったような気になりますが、
「リアル」に体験することがどんなに意味深いことなのかを実感しています。
着物や帯も、実際に見て触れてみないとその良さがわかりませんね。

K子さん、私は当日に訪問を決めましたのよ。遠くて迷っていたの。
一杯ひっかけながら(お茶をね)グリーン車に揺られ、ほとんど旅気分でした。
楽しかったー(^o^)/

れいうささま
やっとお目にかかれて、私も嬉しゅうございました。
遠い所を本当によくお越しくださいました〜💓
でもあの日は、お天気も良く最高の最終日でした。
大柄の琉球絣が、良くお似合いでしたね〜。
次回、お目にかかれるのはどこかの劇場かしらぁ・・・?

この場を借りて、香子さま、私も実はイケメンチェロ(2Cellosというちゃんとしたデュオ名がありますが)の晩に絵美さん、朋百香さんと話しているうちに急きょ、去年に続いてお邪魔したくなって、チケットがらみ連絡の落ち着いた後に、あの方、この方と3人ほどお声がけしたんです。れいうささんは去年もご一緒する予定だったのがダメになり、今回もちょっとあぶなかったもののやっと実現。久米島の方に「琉球舞踊の踊り子さんかと思った」という素敵な琉球絣、お似合いでしたね。

私の帯、単衣に合わせたい着物があったので、うんと薄く軽く仕立てていただいで正解。皺になりやすいので気をつけなくては。

この日は暖かい春の陽ざしに日向ぼっこやお散歩中のご近所の猫ちゃんたちにも会えて、猫好きの私は幸せでございました。私も早生まれ組のみなさんに準じて”自分祭り”もしちゃったし...(^_-)-☆

はぁ~っとため息つきながら拝見しました。
眼福・・・皆さま本当にお見事ですねぇ。

いつか一枚・・・・毎回そう思うのですが、ちっとも追いつけません。
夢は叶えるためにありますのにねぇ。

yukikoさま
去年のあの帯を締めてお出でくださって、嬉しかったわ〜
なんか、皆様が去年お求めになったきものや帯をしてきて
くださって、久米島の同窓会みたいでした(笑)
そして、 yukikoさんは思わぬ出会いも・・・!
帯って本当に手にとって見てるのと、実際に締めたのでは
全く違うんですよね。楽しみ、楽しみ。
早生まれ組にとっては、危険な3月展示、来年は月を変えて
もらいましょう。

りらさま
久米島紬がこ〜んなにたくさん、一カ所に集まることは少ない。
ちょっとの難で、久米島紬と認定されないものを、山本さんが
うま〜く仕立てる。これが、この展示会の売りでしょうか。
それより何より今までに見たこともない、新しい試みや逆に
昔のものの復元(これが、モダンだったりするんですよ〜)を
織り手さん達が頑張っているので、毎回見応えがありますね。
いつか、このタイミングに合わせて来日出来たら良いですね。

きゃああああ、あのオシャレ上級者、Sさんが長平庵に・・・!しかも、いつぞやかカタログで拝見して、すごいなあ素敵だなあと思っていた振袖をお召しになっている・・・! (ちょっと私今、興奮状態です)やはり青がお似合いになりますよねぇ。
山城さんがお召しの久米島も、柄がいきいきしていて、躍動感があっていいですね。
朋百香さんはいわずもがな。優しいお色目がぴったりです。今度、間近で見せてくださいね☆
Y子さんも、Rさんも、それぞれに思い入れのあるお着物や帯で、長平庵はいつにも増してニコニコしていたのではないでしょうか。

絵美さま
そーなんです。あのSさんが久米島の振り袖。
なんか、納得です。普通の振り袖は、着そうにない個性派ですからね。
あの日、別に打ち合わせた訳でもないのに、山城さんの織られた紬が一同に
介して・・・不思議でした。
Rさんのおきものは、琉球絣ですがやっぱり沖縄の布って魅力的ですよね〜。


わわ、久米島紬のお振袖!!!
目からウロコがボロボロッとでございます。
朋百香さんのは朋百香さんらしくて、
その人のために織るってこういうことなんだなぁと
うんうん、なるほど納得♪な感じ(^^)
そして、織り手の山城さんはさすがの着姿。
きりっとカッコイイですね〜♡

櫻子さま
前に大島紬の振り袖というのを、見たことがあるのですが
何でも振り袖になるものですね。
染めの振り袖はもちろん、華やかですが、紬の振り袖というのも
なかなか落ち着いていて良いな〜と思いました。
昔は「三十振り袖」なんて言葉がありましたが、今は30代で
結婚するのは普通ですものね、いろんな振り袖があって◎ですね。