祝・山本きもの工房さん

いつもお世話になっている山本きもの工房さん、その代表の
山本秀司さんが本をだされた。
「季刊きもの」で連載されていたコラムが、分かり易いと評判
とうとう書籍になったのだ。


和裁入門


工房も今年10周年を迎えることもあり、おめでたい事がかさなった
今回のパーティー、それはそれは盛会だった。


山本さんご挨拶
壇上の山本さんと直美夫人。山本さんの今日があるのは、
もちろん奥さまの内助の功があってこそ❤


思えば山本さんとお付き合いする様になってから、きものについての
考え方が随分と変わったように思う。
目から鱗の知識も、たくさん教えて頂いた。
工房でのきものエピソードもたくさん生まれた。

中でも忘れられないのは、30年前の母の訪問着を蘇らせて頂いたこと。
糸もぼろぼろだったし、裄の長い私はのばすと柄が途中で切れてしまう。
それをあらたに描いて繋げてくださったり、古びた八掛を新しいものに
変え、新品のようになって手元に戻ったきものに手を通した時の感動は
言葉で言い表せられない。
亡き母の思い出、これを着ていた母の姿、すべてが蘇ってきて胸の中が
熱くなった。

そこにはもちろん山本さんや、スタッフの方が一針一針丁寧に縫い直して
くださった人の手の暖かさも加わっているせいもあるだろう。
今の時代、安く大量生産するとか、少しでも早く、というのとは、全く
逆行する「時間がかかっても良いものを仕上げたい」という山本さんの
誠実さやこだわりが随所にみられて頭が下がる思いだ。

きものというのは不思議なもので、ただ「着るもの」ではなく、そこに
ドラマがある。
作り手のドラマから着る人のドラマ、さらにはそこに歴史も加わって
ワインのように熟成してゆく。
だから、魅せられてしまうのだなぁ・・・。

同じテーブルのある方は、工房の和裁の生徒さんで1年がかりで娘さんの
成人式の振り袖を縫われたそうだ。
「大変だったけど、楽しかった」とおっしゃるその方の笑顔はとても
美しかった。母の愛が縫い込まれたその振り袖、今年の成人式の日は
とても寒かったけど、お嬢さんの心の中はきっと暖かかったに違いない。

会場には、たぶんご自分で縫われたきものを着てらした方がたくさん
いらしたと思う。
布フェチ、ドラマ好きの私としては、お一人お一人にエピソードを聞いて
回りたいくらいだった。
男性のきもの姿も多く、しかも和装関係の方だけに着方も堂に入っている。
きもの姿の老若男女がこれ程一同に会すのは珍しいのでは?
とーっても幸せなひと時、日舞あり、余興あり、豪華景品もあり、お食事も
美味しくて、あっという間に幸せな時間は過ぎていった。


tomokosan1.jpg
ご一緒した絵美さんと

山本さんとツーショット
本日の主役、山本さんと。袴姿が決まっています。

龍工房社長と
繊細な帯締めで有名な龍工房社長、福田さんと

西陣の山本さん
京都の帯屋さん、(株)千藤の山本さんと

スワンきもの
会場で目立っていた女性。肩には睡蓮、裾には白鳥が
(もちろん、ちゃんと断って撮らせて頂きましたよ)


山本さんの所で出会ったきもの、直して頂いたきもの、それぞれに思い出
深いものばかり。話しだしたらきりがない。きっと皆さんもそうだろう。
出会ったきもの達のドラマは今も進行形。
新しい出会いや(人もきものも)ご縁を紡いでカラカラ回る糸車。
山本さん、奥様、これからもたくさんの人の想いや夢をお着物に込めて
縫い合わせていってください。
素敵な時間をありがとうございました〜。



花織り訪問着
この日の私は、もちろん山本きもの工房で出会ったきもの。
花織に染めをかけた訪問着。何とゼンマイの糸も入っていると
いう珍しいもの。

花織り訪問着に勝山帯、お太鼓
帯は勝山健史氏の宝飾文。
袋帯ではないので、ちょっと軽かったでしょうか?
でも、どうしてもこれが締めたかったの〜




さて、今年も3月13日(木)から16日(日)まで山本きもの工房さん
主催の「めずらしの久米島展」を長平庵で開催します。
皆様、どうぞお越し下さいませ。ドラマチックな出会いがあるかも・・・

山本きもの工房H.P


会場のおきものレポートがたくさんの絵美さんのブログはこちら
「えみごのみ」





コメント

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こんにちは! 先日はご一緒できて嬉しかったです。
ありがとうございました。
ご出席のみなさんはそれぞれに着物を愛し、次世代に
つなげていきたいという思いにあふれていましたね。
朋百香さんのエピソード、心に残ります。
蘇ったのは着物というモノだけでなく、お母さまの愛情とか
昔の思い出とか、何ものにも代えがたいものばかりですね。
3月の展示も、楽しみにしていまーす☆

ものを教えるというのは、自分を割かねば出来ないことに違いないと思うのですが、表からは見えないご苦労と地道な歩みも含め、山本さんの日々何でもないようなブログを拝見するたびに仕事に対する真摯な姿勢が透けて見えるみたいで、いつも刺激されます。
私にはなかなかご縁がないのですが、今年の長平庵へは行ける・・・かな?(去年のようなインフルはご免被りたいもので/笑)

絵美さま
こちらこそ、ありがとうございました。
楽しい会でしたね〜。
それにしてもいつも感心するのですがお顔の広い絵美さん、
そしてその笑顔でその場を盛り上げてしまうのは流石です。
いい歳をして、人見知りしてしまう私、お勉強になります。
見習わなきゃ〜(笑)

tomokoさま
あれから1年たつのですね〜、久米島展はいろいろな方が
おいでくださって、ついこの間のようですが、月日の早さには
ビックリです。今年はぜひ❤

山本さん、本当に職人さんですね。
今、10を語れるのは、100の経験がああればこそだと
思います。知らずに着ているけど、見えない所に工夫が
いっぱい・・・そんな感じです。

ニューグランドは大好きなホテルです。この佇まいが、皆様の着物姿をくっきりと浮き上がらせていますね。
花織に染めをかけた訪問着(珍しい、手の込んだお召し物ですね)に、グレイの宝飾紋のおみ帯がピタリと決まって、完璧なコーディネート、本当によくお似合いですね。
山本さんのお仕事への姿勢には、頭が下がりますね。こういう方が技術だけでなく、着物の心を伝えて下さるのでしょう。

「久米島展」、来年こそきっと伺いたいと思っております。

よく考えず 走りだすのは 私の悪い癖です。
こちらのブログを見て 山本工房さんは 小さな小さな工房と勘違いして さっさと電話して 2月初旬に上京する時にお邪魔させていただく予約をしてしまいました。着物初心者で お直し中心で 着物の悦びに浸ろうと思っている私とかが 尋ねていってよいでしょうか。
義母の羽織をなんとかならないだろうかと思って 相談しても 袖丈はどうしようもない。と断られてました。何枚かは似合いそうな方に差し上げましたが 眺めていたい柄があり 諦めきれずにしまったままのがあります。センスと技術があれば 着物バックにでもできるのですが 両方とも持ち合わず。山本工房でだめだったら 納得できそうな気がします。
とはいえ 昨夜また引っ張りだしてみたのですが あちらの手を煩わしてよいのだろうかと 心配です。
胡蝶の夢を見て連絡しました。との一言で 朋百香さんのお友達と勘違いされたのかもしれません。
ご迷惑にならないよう さっと行って さっと引き上げます。

セージグリーンさま
本当に、そのとおり。私、山本さんと出会うまではきものの
仕立てはどこも同じと思っておりました。
大きな間違いでした(笑)
白州正子さんが「きものは物質にすぎませんが、織った人間の心が
これ程現れるものはありません」とおっしゃったけど、そこに
仕立てる人というのも、間違いなく入りますね。
ただきものの形にすればいいと思って縫ってる人と、一針一針に
気持ちを込めて縫うのでは、ぜんぜん違いますものね〜。

久米島展、来年とおっしゃらず、ぜひ今年。
お待ちしておりますー❤

楽しみにしていたレポート、予想以上に楽しまれたようで、皆様の幸せオーラを分けていただいた気分です♪
朋百香さんの着物を巡るドラマもさらに熟成してヴィンテージの域にまで深まって行くのをご一緒に見届けたいと思いまーす(^_-)

cello87さま
と〜んでもない。山本さんなら親切に相談にのってくれると
思いますよ。それが可能かどうかは分かりませんが、ぜひ
相談してみてください。
遠くから(ですよね?)いらっしゃるのだから、心ゆくまで
きものの事とか伺ったらいいと思いますよー。
お義母さまの羽織、うまく蘇ると良いですね〜。

yukikoさま
ありがとうございます。私達着る側も、
ご一緒に「着る物語」を紡いでゆきましょう。
今回、袋帯が少ないことに気付いた私、母のあの帯
どうしたかしら?と、はたと思い出しました。
姉のところに探しに行かねば・・・(笑)

朋百香さま
素晴らしい祝い会だったこと とても楽しかったこと
伝わってきます。
華やかな場所 基本 苦手なのですが、こういう会だったら
参加してみたいです。
きっと集まった皆さんのお人柄なのでしょう。

長生庵も また伺いたいものです。
とっても美しい場所、でしたもの。

風子さま
私もあまり得意ではないんですよ、パーティーとかは。
でもあれだけの人数がいらしたのに、皆さん心から山本さんを
祝福なさってらして、会場は終始、暖かい雰囲気に包まれて
ました。皆様、きものが好き、というのもあるかもしれませんが。

長平庵、そうでした。風子さんと初めてお目にかかったのでしたね。
あの時、もっとお話すれば良かった、と後で後悔しました。
なかなかお目にかかれませんものねぇ。
ぜひ、またの機会に・・・

昨年の作品展もステキでしたものねえ♪
新しい物もいいですが、譲られた物をなんとか着られるようにするのも
仕立て師の腕の見せ所です。それもやはり熟知している先生がいらしてこそです。
先日仕上がった上布の着物は、袖口部分を山本先生の作品からヒントをいただき
仕上げたんですよ〜。

香子さま
そうでしたか、和裁をなさる方が読んだらきっと
参考になることがたくさん書いてあるのでしょうね〜。
私には猫に小判のご本です(笑)

上布のおきもの、夏も着る気満々ですね!
拝見するのを楽しみにしています〜。

素敵な会、素晴らしいお召し物。。。楽しそうですね。
あれから、もうすぐ一年経つのですね。もう、舞い上がって(何せ前泊までして、迷子になりやすい私は、時間に余裕を持ちすぎてウロウロしていたのですもの)朋百香さまに呆れられていたのでは、、、と今でも冷や汗なのですもの。山本さんに作っていただいた美しいお着物。。。纏うことを楽しんでおります。

とうこさま
そーですね、あれから1年ですー。早いものですね。
あの時、初めてとうこさんとお目にかかったんですよね、
ついこの間のことのようです。
山本さんお仕立てのおきもの、楽しんでいらっしゃるとの事、
私も嬉しいです。