タロット・人物カード「火事と喧嘩は江戸の華」

タロット78枚のうち、人物カードは16枚。
トランプのジャック、クィーン、キングのようにそれぞれの
スートに「姫」「彦」「局」「帝」がある(ミケさん命名)

稲穂のスートは「江戸風」をイメージした。
恋しい人に会いたい一心で町に火をつけた八百屋お七。
「稲穂の姫」はお七をモデルに髪振り乱して、裸足で梯子を
登る姿を芳年風に描いた。
お七は実在した人物だが、歴史史料「御当代記」では「お七と
いう娘が放火し処刑された」というだけ。
だから尚の事、たくさんあるお七の物語(歌舞伎、浄瑠璃、落語
日本舞踊、etc)では、いろいろな解釈がなされているのだろう。

私はやはり一途な想いでハタの迷惑も顧みず「恋は盲目」の
お七を描いてみたかった。
人の一途さは愚かさにも通じる、という教訓。

そして方や「稲穂の彦」は火事繋がりではないが、江戸の伊達男、
町火消し。
江戸の火消しは最初、大名や旗本が担ったが、のちに町人の為の
町火消し「いろは四十八組」が組織された。
当時の火消しは水をかけて鎮火するよりも類焼を防ぐ為の破壊消火。
この時に消化の目印となったのが「纏」(まとい)
纏は火事場への先陣争いの目印なので、消し口の争奪で火消し人足同士の
喧嘩が起こることもしばしばだった。(「江戸のダンディズム」河上繁樹
より)

「火事と喧嘩は江戸の華」なんて、江戸という所は物騒なアウトローの
集まりみたいな所だったのだろう。

しかし、アウトローは東洋でも西洋でもカッコイイのだ。
纏を持ち、刺し子の装束を身にまとい、チラッと入れ墨を見せながら
必死の覚悟で火事場に行く町火消しは絶対にカッコイイ。
という訳でこれも一度描いてみたいと思っていた。


人物カード

こうして完成した この2枚は江戸の風情色濃く「あつ〜い」タロットに
なったのではないだろうか。



*絵の著作権は朋百香にございます。
 無断掲載、転写は固く禁じます。




コメント

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着々とお進みでしょうか。
いずれ一同勢揃いで拝見できる日がむっちゃ楽しみです〜!!

過日、新聞でみた記事に、江戸の町跡から掘り出された人骨の分析から
江戸時代の町人たちの生きづらさみたいなものを知って、
(病、殺人、災害や飢え等で若い世代がいとも簡単に大勢亡くなっていたそうで)
そういう時代のベースのもと、たとえば芝居や恋煩いへの情熱って
現代よりもはるかに大きなエネルギーを注いでいたのかもしれないなあって
思ったことがあります。

わぁ、ステキ♪もっとアップで拝見したいな〜

火事は、死傷者が出たり焼け出されたりで
もちろん大変なことですが、経済の活性化という意味で、
職人の多い江戸では意外と悲観的ではなかったようですね。
そういう町人の前向きなパワーが江戸の魅力でしょうか。

わ~!!
両方ともアップで拝見したい~!!

火消しの兄さん、いかにも鯔背でカッコいいです。
恋に狂ったお七も、お着物の乱れが「狂恋」って感じですねぇ。

tomokoさま
昨夜ちょうどBS「江戸のススメ」で江戸時代の病の事を
やってましたね。ご覧んになりましたか?
平均寿命が20代だったと言うのには、驚きました。
乳幼児の死亡が平均をぐっと下げてるようですが、それにしても
早い。太く短く生きる人生ならやっぱりエネルギーをつぎ込んだで
しょうね。何をするにも命がけ。

櫻子さま
ほんと、ほんと。悲劇的な状況でもお芝居にしたり
風刺絵にして売っちゃうパワーって凄いですよね。
現代の閉塞感も江戸からのDNAで、パーッと取っ払いたい
ですね。と、思っていたらオリンピックが決まって、これが
日本の底力かな〜。いろいろ問題はあっても、まずは前向きに!
ですかね。

りらさま
前にも書いたんですが、この人物カードたちは「愚かだけど、でも
愛すべき人間達」を描いてみたいと思っているのです。
この世の不条理や矛盾もいっぱい抱えて、必死に生きているその姿に
愛おしさすら覚えます。昔は今よりもっと厳しかったでしょうから、
供養や鎮魂の意味も込めて・・・。

ワタシもみなさんと同様アップで拝見したかった (^-^;;
2人の表情がみたかったです〜♪

きれいな 絵 ですね ♪
お七の 翻る 緋の襦袢が なんともいえません。
それときものの青との対比が鮮やかです。

私ももう少し大きいもの できれば実物見せて
いただきたいなと思いました。

香子さま
タロットが完成したら、原画展をする予定ですので、アップは
その時までのお楽しみという事で。
宜しくお願いしま〜す。

風子さま
は〜い、しばしお待ちを・・・。
頑張って完成させますので。(焦)
ミケさんが京都なので、たぶん最初の原画展は京都でやるのでは
ないかと思われます。その時はぜひ、見に来てくださいね〜。

こんにちは! 一途な人はときに愚か、しかしときに美しい…。
ブログを拝読して、上村松園の花がたみを思い出しました。
裸足で梯子を上るお七もはっと目を惹く美しさで(着物も含めて)
周囲の人は見ちゃいけない、でも見たい、とジレンマに襲われたのでは。原画展、楽しみです☆

絵美さま
タロットの絵を描いていながら、あまりタロットに詳しくないの
ですが、ミケさんには変な先入観があるより、その方がいい、と
言われて、お陰さまで何も考えずに思うままに描かせてもらってます。
で、「八百屋お七」のカードをどう解釈するのか?と、聞いたら、
良い面は一途、真面目、純真、etc。悪い面は融通のなさ、盲目的、
自分勝手、etc。なる程すべては陰と陽。
カードを正方向でひくか、反対方向でひくかで大きく意味も違って
くるのです。早くこのカードを実際に使ってみたい!と、思っているのは
実はミケさんと私。実際にこのカードが動きだしたら面白いだろうな・・と
ワクワクします。