「HAUTE COUTURE」

「藤田嗣治と愛書都市パリ」ー花ひらく挿絵本の世紀ー
という展覧会に行ってきた。

古き良き時代・・・1920年代頃、パリでは挿絵本が流行っていた。
画商がボナールやピカソ、シャガールなど著名な画家に依頼して
詩集や小説に版画による挿絵を付した限定版の挿絵本を作ったのだそうだ。

藤田嗣治が30点以上の挿絵本を手がけたという事を私は知らなかった。
この展覧会では、貴重なその挿絵をふんだんに見ることが出来て、
なんとも幸せな時間を過ごした。

最近はiPadで本が読める時代ではあるが、おばさんにはどうにも
味気ない。
本の重み、ページをめくる音、そして開いたページに突然、現れる
挿絵、そんなものがすべて読書の魅力ではないのか・・・。

こんなにもたくさんの挿絵を藤田が描いているとは・・・
しかも、その中には日本の伝説や物語もあった。
藤田といえばパリの香りしかしてこない私には新鮮な驚きだった。

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ところで、私の宝物の一つに小さな絵だが、藤田のリトグラフがある。
母が亡くなった時に形見にもらったもの。
それが実は「しがない職業と少ない稼ぎ」というアルベール・フルニエ、
ギイ・ドルナン著の本の挿絵だったと、今回はじめて知った。
「ガラス職人」「床屋」「すみれ売り」などが、子供の姿態を使って
表現されたもの。
いかにも藤田らしい、可愛くもちょっぴり皮肉も効かせた作品達。
1枚、1枚が生き生きととても素晴らしいし、色彩もお洒落だ。
きっと藤田自身も楽しんで描いたに違いない。

私のは「HAUTE COUTURE」 オートクチュール。
オートクチュールといえば、高級服だが、それを着るモデルという
仕事は昔は重労働で過酷だっただろう。
鉛筆で書かれた80分の62という数字と藤田のサイン、これが
なによりの宝物。
家に帰ると、しばらくしまい込んでいた この絵を出して寝室に
飾った。


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今回、この松涛美術館で開かれた展覧会はきもの友が券をくださった。
会期は9日までだったので、駆け込みセーフ。
R子さんに感謝です。








コメント

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これがウワサ(?)のリトグラフなんですねえ〜!いやあ〜、すばらしい!
モチーフこそは子どもの絵とはいえ、その風刺と愛情どちらも込められた大人の鑑賞のものですよね。
とてもいい展覧会でした。私もR子さんに感謝♪

tomokoさま
ね〜、素敵な展覧会でしたね。 芸術の秋、あちこち展覧会だらけですが、これはっというもの、興味のあるものは見逃したくないです。また、ご一緒してくださいませ。

藤田嗣治!大好きです~!
リトグラフをお持ちだなんて、すごいです!!

この夏は久々にブリジストンで見られて幸せでした。
こんな展覧会があったら絶対見に行くのになぁ・・・

こんにちは! 展覧会をきっかけに、おうちの宝物とリンクして何とも豊かな時間を過ごされたのですね。
実は私…入っていた仕事が延期になってしまって、行けなかったのです…ごめんなさい! 朋百香さんやTomokoさんのお話を聞いていたら、多忙をおしてでも行けばよかった、と後悔…。
オートクチュール、なんて、何だか朋百香さんにぴったりのオシャレな挿絵ですね。

昔の本は、装丁が見事ですよね。そこが、デジタル書籍には決して真似できないところだと思います。

りらさま
ほ〜んと、しばしここに留まっていたいと思いましたが、午前中だったのでお腹がすいちゃって・・・(笑)  藤田嗣治の絵画も良いけど、こういう挿絵とか小作品によりいっそう彼の良さが出ている気がします。
このリトは我が家の家宝です!(笑)

絵美さま
そう、そう、昔の本も展示してあったのですよ。大きな本が・・・。
ページの紙も耳がついたままで、なんとも良い雰囲気でした。
tomokoさんの話では今の子は日本の民話とか読まないのだとか、挿絵描いて、良質な民話とかぜひ復活させたい!っと、思ってしまいました。
でもその前にまずタロット、終わらせなきゃね〜。(と、これは自分に言い聞かせてます)

ちょっぴり風刺が・・・

朋百香さま

こんばんは~♪
お出掛けしたい美術展いろいろありますよね

おぉ~ 藤田氏の作品を自宅でも眺められる・・・
幸せ~e-266
お母さまに感謝v-392

一日上京で 用事を済ませて 美術展1か所回れるように計画練っておりますぅ
2ヶ所は・・・ 無理ですね 欲張らない・欲張らない(笑)  

sachikoさま
おお、素敵な計画ですね。でも、やっぱり1カ所の方が良いと思います。案外、展覧会見るのってエネルギーいりますから・・・。って、私だけ? 始めはサラッと見てるのですが、だんだんどんな筆使ってるのかとか、何んの絵の具かとか、どういう描き方してるのかとか、いろいろ考えてしまって・・・あんまり夢中になると最後はドッと疲れます(笑)

お洒落なイラスト

藤田の展覧会 はとてもよかったですね。 Tomokoさまとも楽しまれたようで。 それにしても 藤田のイラストをお持ちとは!素晴らしいですね。 私もこの絵、印象的で好きです。
秋は芸術の秋、 またご一緒できればとても嬉しいです。

ルリ子さま
本当に素晴らしかったです。ありがとうございました。お知らせくださらなかったら
tomokoさんも私も知りませんでした。感謝です。
松涛美術館って静かでいいですね。美術館のすぐそばの小さなビストロでランチしました。
美味しかったですよ〜。