優しい音色

小雨の降る中、私は友人と青山通りへとぬける小道を
早足で歩いていた。
すると、小さなお店から出て来た女性がニコニコと手を振った。
「Tさん、こんにちは」
Tさんとは私の友人の事である。
「あら〜、Yちゃん」友人も私もびっくり。

私もそのYちゃんとは面識があった。
以前に会った時よりも、若々しくなった様な気がする。

「お時間あります?ちょっと寄っていかれませんか?私、今ここで
働いているんです」
と、彼女が招き入れてくれたお店には、何やら見た事もない
楽器が・・・。

それは「ヘルマンハープ」という今まで全く、その存在すら
知らない楽器だった。
ヘルマンハープは1987年、ドイツのバイエルン州の農場主
ヘルマン・フェー氏がダウン症の息子の為に開発した楽器。
たとえ、五線譜が読めなくても弦と本体の間に差し込む1枚の
楽譜によって、本物の素晴らしい音色の弦楽器を演奏するという夢が
叶えられるのだ。



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ヘルマン氏と息子のアンドレアさん



今やヘルマンハープは障害者のみならず健常者にも広く愛好されており
ヨーロッパでも1万人以上の人が演奏を楽しんでいる。
日本にも160以上の教室があるそうだ。

Yちゃんにさっそく奏でてもらうと、何となく懐かしい・・・そう、大正琴を
思わせるような音質だった。
さすが、子を想う親の愛から生まれた楽器だもの、「心に染み入る
美しい音色」というに相応しい。
楽器自体もドイツで1台1台、熟練の職人によって手作りされている、
というだけにとても美しい。



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お店のショウウィンドウ

突然のYちゃんとの再会にも驚いたが、この歳になっても世の中には
まだまだ知らないことがあるのだな・・・と、それにもビックリな
日であった。


日本ヘルマンハープ協会







コメント

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どんな音色なんでしょう。興味津々です。
世界色々な楽器があるのですね。
MONJEU聞きながら、見ています。v-345
仕事しなくちゃ・・と思いつつ、しばしヨーロッパです。

こんにちは! ヘルマンハープ協会のHP見てみました!
なるほど~な仕組みですね。でも、音符の長さを読み取るのは少しコツがいるかも?
とはいえ、正確性云々ではなく、音のきれいさや、音楽を純粋に楽しむにはいい楽器ですよね。

久しぶりの再会が、思わぬ新発見のきっかけに、というのは嬉しいサプライズですね。良いご縁が続きますように。

絵美さま
そうですね、あくまでも老いも若きも、障害者も健常者も、皆んなで
楽しめる楽器だと思います。
皆んなで歌ったり、演奏したりって子供に返って嬉しくなっちゃいますよね、
音楽ってそういう力があるのですね。

オンブルパルフェさま
あは、MONJEU聴いててくださってるのね、嬉しいです。
本当、どっぷりヨーロッパですよね。

ヘルマンハープは私もちょこっと聴いただけなので、今度ミニ演奏会に
行ってみようかと思ってます。青山のショウルームで月に2回やってる
そうなので。