きものマジック

(前回の続き)

江戸時代「贅沢は駄目よ」という「奢侈禁止令」が出され、庶民は
鼠色とか茶色といった渋い色のきものを着ていたそうだが、そのお陰で
「四十八茶百鼠」と言われる程のさまざまな 鼠色や茶色が生まれた。
江戸の人達のこの美意識たるや素晴らしいものだと いつも感心するのだが、
実はグレーもブラウンも 私の大好きな色。
地味と一言で言ってしまうには あまりに奥の深い味わいのある色達だ。
何より 都会の中にあって悪目立ちしない安心感がある。
私にとっては、スーツ感覚で着られるきもの。

前置きが長くなったが この日、玉三郎さんの舞踊公演に着て行ったのは
柴崎重一氏のざぐり織りのきものに、大月俊幸氏の綾織り名古屋帯。


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この銀鼠のきものは、無地の紬とはいえ 光沢が美しく、劇場とかホテルの
照明には映えるので 帯の格を上げればパーティーもOKだと思う。


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この組み合わせは別の日のものだが、洛風林のふくれ織の帯を合わせたもの。
1枚のきものなのに帯で雰囲気が変わると、違うきものの様に見えて得した気分に
なれる。
こんなところも きものマジックの妙だろう。


ところで、この日の日生劇場は きもの姿の女性も多かったが 皆さんやはり
関東シックで 落ち着いた色目が多かった。
秋の紅葉や季節を選ばない幾何学模様の帯など 老いも若きも帯付きの季節を
楽しんでいた。

きものを着て劇場に足を運べるなんて 本当に幸せなことだとつくづく思った。
「今を楽しく」 明日のことはわからない。
過ぎたことを思い煩っても仕方ない。
今を楽しく生きるしかない、こんな時代だからこそ尚のこと・・・。



コメント

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柴崎さんのお着物、写真で拝見しても光沢のツヤツヤした感じが伝わってくるようですよ~。すいれんさんのお着物、ホントに少数精鋭で素晴らしい!!このごろ、いつまでも古手を直してばかりいてもしょうがないかしらん、と思ったりします。
大和屋さん、たしか還暦ひとつ超えたくらいです。スゴイですよね!素顔もキレイにしていらっしゃるし、たるみもないし!!傾城の鬘に櫛・簪・こうがいを差すとたしか20kg超だそうですよ。男性でないと務まりませんですね~。(笑)
ところで、下の記事の写真、パンフ下に敷かれた桜模様の白綸子はいったい何ですか~?そっちが気になります~♪

tomokoさま
20キロですか! あの姿で何度も後ろに反るんですよ~。 筋肉ないと倒れますよね(笑) 本当に凄いと思います。

ところで、流石tomokoさん。パンフの下の綸子は昔、母の店で几帳にしていたもので、古くなって裂けたり色変わりしてしまって今は布が少し残っているだけです。几帳なんて言ったって、若い人は分からないでしょうが・・・。 随分派手な柄ですよね。 

あっ!すいません!重量、衣装トータルと間違えてます!
傾城の鬘、ものによるそうですが、お飾り入れておよそ10kg近くになると聞いたことがあります(正確にはわかりませんが)。20kgじゃ首が折れる・・・。でも、大和屋さんのはその最も重いクラスには違いないですよね。
訂正いたします。失礼しました。

グレーのマジック

こんにちは! 芝崎さんの座繰ですかー、久米島のグレーとはまた違うツヤ感がありますよね。
グレーと一言で書いてしまうのは勿体ない、ホントに帯次第でいろんな表情を見せてくれる、マジックですよねー。

絵美さま
私なんて本当にきものの数が限られていて、きものブログ書くのもお恥ずかしい限りなのですが、だからこそ尚のこと1枚でいろんな場面で着られるものを・・・と、思ってしまいます。次に狙うのは江戸小紋でしょうか(お婆さんになっても着られるう~んと地味なの)・・・。これもあれば重宝しそうですよね。

本当に・・・・・

すいれんさま

好みが一緒ですよね~~~v-410
帯や小物で表情が変わり いろいろなシーンにぴったり

江戸小紋も奥が深いですよね

sachikoさま
そう言えば、sachikoさん、青山でしたっけ? 江戸小紋のお店、いらしたのかしら? 良いのありましたか?