宮古上布の愁い

結局、今夏 上布のきものに袖を通したのは一回きりだった。
深い紺地を染める琉球藍は本土の蓼藍とは異なりキツネノマゴ科に
属する多年草。
染める藍の濃度が増すにつれ黒味を帯び、やがて黒か紺か
見分けがつかなくなるのが その特徴だそう。

織り上がると丹念に砧打ちがほどこされ 表面に蝋引きしたような
光沢が生まれる。

光沢を放つ その蝉の羽根のように薄くはかない布をまとえば
吹き抜ける風が南の国の郷愁を運んでくる。

いったいどれだけの人の手にかかり、どれだけの時間をかけて
この一枚のきものが出来上がったのか・・・

もう今は糸を績む人も 織る人も少なくなっているという。
いつか、幻の布と呼ばれるようになってしまうのではないだろうか?

過酷な歴史を耐え抜いてきた南の島のこの美しい布が、消えてゆくのは
あまりに悲しい。

夏の日射しが強ければ強い程、その陰が濃くなるように、
私のこのきものに対する愛着も深くなるのだ。


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濃紺のきものに白の半衿がキッパリと爽やか


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帯はブルーグレーの越後上布。
北と南の上布の共演。



コメント

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宮古上布、めでたくデビューおめでとうゴザイマス!着心地はいかがでしたか?
しかし、越後上布の帯をもってくるだなんて、すいれんさん、もう格好よすぎます~!!(笑)来年の夏はお召しになったところをぜひ拝見したいものですが、鬼が笑いますかね?

tomokoさま
もっと華々しくデビューを飾りたかったのですが、ひっそりとという感じでした。でもその方がこのきものには、合っているかも・・・。

よくお似合いです!

こんにちは! ああ、やっぱりいいですねー宮古ちゃん。抑え気味の色同士のコーディネートが涼しげで素敵です。
上布デートはまた来年のお楽しみということで…!

絵美さま
ごめんなさいね、今年の夏はなんか、あっという間に過ぎて行ってしまったような・・・。 気付けばもう9月。 本当に上布の
季節は短いのですね。来年こそは宜しくお願いします。

ありがとうございます

すいれんさんと宮古上布とご縁が出来て、ほんと感謝いたします。ありがとうございます。胸元のラインがとっても綺麗です。さすがの着こなしですね。衣とすいれんさんと輝いて見えます。何処かのティーラウンジで待ち合わせしたいですー。

やんまもっとさま
それはデ―トのお誘いでしょうか?(笑)
すっかりご無沙汰で、ごめんなさいね。
お直ししたいきものも あるので、もう少し涼しくなったら伺いますね。