ガーデンエンジェル

これは6年前、スコットランドのフィンドホーンという聖地に
行った時に描いた絵だ。
植物を描きに行ったのに、その空の色、森の静けさ、風の音を
聞いて、私はそれまでとは全く違う絵を描いた。

場所柄だろうか「妖精」とい言葉が奇天烈に聞こえない。
私は「見える人」ではないが、確かに何かは感じた。
だからこそフィンドホーンで描いた、おとぎ話のような数枚の絵が
誕生した訳だから。
いろいろなことがあったけど、あの12日間は人生で忘れられない
大切な宝物となった。

だが、この絵を見て思い出すのは Eさんのこと。
実は彼女とは1度も会ったことがない。
なぜなら私が彼女を知った時には、すでにこの世の人ではなかったから。

ある日、突然知らない女性から連絡がきた。
Eさんのお母様だ。
「娘が癌で亡くなりました」彼女はそう言った。
娘に先立たれた母親の痛々しい声だった。
どこからどうEさんの手元に届いたのか、彼女は「ガーデンエンジェル」の
DM(個展の時に作った長方形のハガキ)を持っていた。
フィンドホーンに行くのが夢だったという。
日に日に容体が悪くなってゆく中で、彼女は枕元にそれを飾って眺めていた
そうだ。

亡くなる少し前に、もう旅立つことを悟っていたのだろう、お世話になった
人達にフィンドホーンのハガキでお礼状を書いて、と母親に頼んだのだという。
それで、娘の遺言を守るために、私の所に連絡してきたのだ。

同時に母親は「ありがとうございました」と、言った。
「娘はフィンドホーンに行ったのだと思います」
私はそう信じる母親の気持ちに共感して、もらい泣きしてしまった。
「そうですね、私もそう思います」
そうとしか言えなかった。

その出来事があってから数年経つが、この絵を見ると 未だにEさんのことを
思い出す。というか、この絵がEさん本人の様に見えてくる。
彼女はフィンドホーンのお花畑の上を飛んで、花の世話をする妖精に
なったのではないか・・・?
メルヘンおばさんの、勝手な妄想ではあるが。

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コメント

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すいれん様
私も泣きそうになりました。
私のコンサルテーションスペースにはこの絵が飾ってあります。私には癌で亡くなったお花が大好きだった姉に見えます。
きっと、この方もお花がおすきだったのでしょうね。

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