横浜カフェ散歩

横浜に越して20年経つのに、あんまり横浜のこと知りません。
行く場所ってだいたい決まっていて、全く冒険してないなぁ
と思っていたところ、こんな本を見つけました。

横浜カフェ散歩

著者のMARUさんが、10ヶ月かけて横浜のカフェを食べ歩き
レポしたものです。
面白いカフェがたくさん載っていて、すぐにでも行ってみたい、と
思う所もありました。

それにしてもカフェって、ストーリーがあるんですね。
表紙のカフェは元町にある「JH Cafe」で、オーナーがハリウッド映画が
大好きでハリウッドに足を運び、ロケを見学し、パーティーに参加して
いるうちにハリウッドスターとも仲良くなっていった、という強者。
店内にはスターの写真や映画に使われた小物がズラリと並んでいて
大きなスクリーンでは映画も堪能できるそう。
店に入ったらお茶を飲む前に、まず店内をグルーッと見学しちゃいそうです。

中華街にある「ROUROU Cafe」は絶対行ってみたい!
「アジアのどこかにある国、朧朧国(ロウロウコク)。そこに住むアーティスト達
がデザインした洋服がインポートされてきている、というコンセプト」で
このカフェはアーティスト達が集う場をイメージしたのだとか。
オーナーはアパレルブランド「ROUROU」の社長さん。奥様はパリコレの
モデルさんだったのだそう。
独特のこの世界に浸ってみたいぞ。

ROUROUカフェ


その他にも歴史のある建物内にあるカフェとか、山手の洋館のカフェとか
興味深い所もたくさん載っています。
まずはじっくり、この本で研究して、爽やかな秋晴れの午後とかに
私の「カフェ散歩」に出かけましょう。




安冨 歩さんの本

同じ著者の本を立て続けに読むことは、あまりないのですが
この方の本、続けて読んでしまいました。

ありのままの私

最初は単純に女装の東大教授って、どういう人なのだろう?という興味から。
この本では彼(彼女?)がなぜ女装をするようになったのか?
別にゲイではなく、パートナーは女性ですし、ただ女性の恰好をして美しくした方が
自分らしく、安心していられるそうです。
ふむふむ、そういうのもあるんですね。
一言でゲイとかストレートとかでは片付けられない複雑な時代なんですねぇ。
でもそばにこういう方がいたら、普通にお友達になれそう。


生きる技法

で、次に読んだのがこちら。
「自立とは多くの人に依存すること」という衝撃的な、と言うか今までの
常識ではとても理解出来ないことなのですが、でも読んでいくうちに、そうかも
しれない、と思えるようになりました。
彼の中にある母親との関係がすべての核なんですねぇ。

親は子供の為、子供の将来の為、と言っていろいろな事に口を出しますが、
それは「親にとって都合の良い押しつけではないのか?」
ちょっとドキッとしました。多かれ少なかれ、親は子供に勉強させる時、良い学校(と
いう価値観が分かりませんが)に入れようとする時、それが子供の為と考えますが
本当にそうなのかどうか・・・?
親は無意識のうちに自分のエゴで子供を支配しようとしているのではないのか?
子供に対するそういう感情を「愛情」と勘違いしている親は結構多いのではないで
しょうか。
自分の親のこと、そして親としての自分を顧みて、ちょっと古い傷が疼くような感じ
を覚えました。


他にも「自愛」と「自己愛」の違い、嫌われるのを恐れると誰にも愛されない、
とか、貨幣について、自由について、等々 興味深い作者ならではの解釈が
綴られています。


老子の教え

そして、最後がこちら。
難解な「老子」を安冨さんがどう解釈するのか?
とても読みやすかったです。だからと言って理解出来たかと言うと、読んだ時は
分かったような気になるのですが、手のひらにすくった砂が指の間からいつの間にか
サラサラと・・・みたいな(笑)
それでも好きだな〜。
「確かなものにすがろうとするから不安になる。あやうさを生きよ」
グッときますよね、この言葉。

私、これを読むまで老子って「老子」っていう人が書いたんだと思ってました。
「二千数百年前に書かれたこの本はそもそも抽象的な議論に終始していることの
反映」「この本が1人の思想家によって書かれたと考えて、その人を仮に
老子、と呼んでいるに過ぎない」と序文に書かれていました。
二千数百年前にこの本が書かれたこと(しかも作者も分からない)ビックリですね。
安冨さんは5年かけてこの本の訳に取り組んだそうです。

安冨さんの著書はたくさんあるのですが、たまたま選んだこの3冊、彼の過去、
現在、未来に触れたようなチョイスでした。
どれか興味を持たれた本はありましたか?


「最高の花婿」

久しぶりに声を出して笑いました。
「最高の花婿」フランス映画です。原題は「Qu'est-ce qu'on a fait au
Bon Dieu?」という長いもので、フランス語の堪能なお友達に聞いたら
「私達がいったい神様に何をしたというの?で、どうしてこんな目に
合わなきゃいけないの?」という意味らしいです。
もう題名がすべてを語っています。
4人姉妹を持つ夫婦の悲劇というか喜劇というか・・・

まず予告をご覧ください。



説明の必要もありませんね(笑)

ともすると重くなりがちなテーマをフィリップ・ドゥ・ショーブロン監督は
ユーモアと笑いと哀歓を込めて描いていて、笑いながらも最後は感動しました。
人間って素晴らしい!と思える映画です。
そして親というのは、結局子供を受け入れるしかないのね・・・と。
これはどこの国でも同じなんだな〜。

かく言う我が家も次女の婿は外人でして・・・
夫が初めて彼と会った日の夜「何でなんだ! 何であいつなんだ?」と
遠吠えしていたのを覚えています。(笑)
「5年たったらもう一度来い」という夫の言葉に素直に従い、本当に5年待った
彼らはめでたく結婚し、可愛い子供も生まれた今は、夫と婿は仲良くサウナに入る
仲です。だから尚更、この映画の夫婦の気持ちが手に取るように分かりました。

異文化を認めるのは大変ですが、でも異文化を味わえばいい。という考え方もあるの
ではないでしょうか?

この映画のお父さん役の俳優さん(フランスでは有名な方らしいですが)が良かった
ですねぇ。そして四女の婿のお父さん、もう抱腹絶倒もんです。

監督がインタビューで「メッセージを伝える最良の武器は笑いだ」と言っているの
が印象的でした。
映画はもう終わっているので、観たい!と思った方はDVD借りてください。


繋がってる?

友人のブログに載っていた「美しいもの」という本を読みました。
著者は赤木明登さん。輪島塗の塗師です。
本も美しかったけど、文章にも惹かれました。
彼の友人であったり、知人の作家さんとの交流や、その作品が紹介
されています。

美しいもの、本

リュート奏者、テキスタイルデザイナー、木地師、陶芸家、鍛金師、
フードデザイナーだったり、そうそうヨーガンレールさんもでていました。
皆さん、それぞれただ者ではない人達。
創作者の端くれとしては、とても刺激になる本です。

その中に「あれ?」知った名前が・・・山口信博。
なんと私の同級生の旦那さんではないですか。
ご夫婦で青山でデザイン事務所をしています。
私も個展のDMを作ったり、冊子を作る時にお世話になりました。

世の中、狭いですねぇ。赤木さんとは家族ぐるみのお付き合いを
しているそうです。
この本のデザインもしたのだとか、そう言えば山口さんらしい
すっきりと無駄のない美しさだわ。
「美しいもの2」もあるそうで、そちらも気になります。

赤木さんは「茶箱」も作ってらして、私のような劣等生(娘時代にちゃんと
お稽古をしなかった、という意味です)も久々にお茶を点ててみたい、
と思ってしまうような素敵な茶箱がありました。


赤木明登、茶の箱2


あー、これ欲しい!仕事の後、これで一服したらどんなにかほっこりする
だろう、と。
で、メールでお値段を伺ってみたら・・・手が出ないお値段でした。
まずはセットでなく箱だけ先に頂くとか・・・ね。
「茶箱積み立てをします」とお返事して今回は終わりました。
が、諦めませんよ。やります、本当に「茶箱積み立て」

話はこれで終わりではないのです。
先日、山梨の姉に(姉は漆のブローチを作っています)赤木明登さんて
知ってる?と聞いてみたら、もちろん知ってました。なにしろ、ドイツ
国立美術館の「日本の現代塗り物十二人」に選ばれた人ですから。
その世界では有名な人なんですねぇ。
さらにオマケに、以前姉の個展にふらっとみえたそうなんです。

これってもしかしたら、繋がってる?
いつかご縁があって、あの茶箱を手に入れられる日がくるのではないかしら?
と、勝手に妄想しながら茶箱セットの写真をP.Cのデスクトップに張り付け、毎日
眺める私です。





チョコレートドーナッツ

ゲイのカップルと母親に見離されたダウン症の子供のお話、
と言ったら拒否反応を示される方もいるかもしれませんが一言で感想を
言うなら観て良かったです。

人間の優しさ、醜さ、純粋さ、愚かさ・・・すべてが描かれた秀作だと
思います。

1970年代、アメリカ、ブルックリンで実際にあったお話をもとに作られた
トラヴィス・ファイン監督作品。

チョコレートドーナッツの絵

何と言ってもこの作品が「ただ可哀想」な映画だけで終わらないのは
ショーダンサー役のアラン・カミングの演技力と歌唱力だと思います。
彼が歌うボブ・ディランの名曲「I shall be Released」は胸に迫ってきます。
泣けますねぇ。こんなに歌のうまい人だとは知りませんでした。
あの「Xマン2」でブルーマンをやっていた彼からは想像もつきません。

ゲイとかダウン症とか関係ない。人としてどうあるべきか?を
問われた気がしました。


*映画の公開は終わっています。私はDVDを借りて観ました。