團菊祭五月大歌舞伎

前日の暑さが嘘のような、朝から雨模様の涼しい日に
團菊祭に行ってまいりました。
久しぶりの歌舞伎、Y子さんがとっても良いお席を取ってくださって
何と前から4番目。
役者さんの息使いまで聞こえてくるこんな前のお席は初めてでした。
お陰でお顔の表情から着物の細かい柄ゆきまでよ〜く見えました。感謝。

演目は
一、梶原平三誉石切
二、吉野山
三、魚屋宗五郎

一、二は華やかで様式美の極み。三は世話物ですが、お爺ちゃまの菊五郎さんと
孫の眞秀君の共演が見もの。
初お目見得の眞秀君の一挙手一投足に客席からは暖かい笑いやら拍手が送られていました。
私も孫と同じ歳なので、上手くセリフが言えるかどうか、ハラハラドキドキ。
ほんの少しの出番でも、子役は観客の心を全部さらってしまいますねぇ。

幕間にお見かけした純子ばあばとシノブママはあちら、こちらのご贔屓さんに
ご挨拶。梨園の奥様は大変だなぁ、と今更ながら感心してしまいます。

歌舞伎座5月の3人
ご一緒したY子さんとR子さんと3人で
3人共、白っぽい小紋で何となくトーンが同じでした。

R子さん、Y子さん、お太鼓
Y子さんは、音羽屋さんに因んで大輪の菊の帯。
R子さんも菊の小花のような小紋に帯には帆船の柄が。


この日の私は何の因みものもなく
更紗小紋に勝山帯前
更紗の小紋に勝山健史さんの宝飾紋の名古屋帯。
帯揚げは薄紫、帯締めは金糸の入った白。

え?雨なのに・・・と、お思いでしょうが、これがあるから大丈夫。
更紗小紋に英雨コート
英さんの雨コート。

更紗の小紋に勝山帯
お太鼓

前日まで単衣だったのに、まさか袷に戻るとは・・・。
雨コートを着てもちょうど良いくらいの涼しさでした。
でも一日違いでこの気温の変動、何を着るか悩みます。
前の日の夜は単衣だったらこれ、袷だったらこれ、と両方用意してました。

気温とお天気には、ちょっと悩まされましたが、音羽屋さんのお芝居は
口跡がいいわね〜とは、皆さんの共通意見。
満足度大で帰途につきました。

Black Magic な夜

サンタナのコンサートに行ってまいりました。
サンタナと言えば私達世代には懐かしいですね。
60年代、ラテンロックバンドとして一世を風靡しました。

当時、友達が「ビートルズ!ビートルズ!」と騒ぐ中、私は変わり者(?)
だったのでセルジオ・メンデスとかサンタナの方が好きでした。
(渋い高校生だったのか、単なるラテン好きか?)

サンタナ写真
カルロス サンタナ(Getty imagesより)

サンタナおじさん、御歳69歳お元気でしたねぇ。
約2時間、ほとんど出ずっぱり、ギター弾きっぱなし。
そのお姿を生で拝見出来て嬉しかった。

観客も昔の若者がほとんど。皆さん、あの青春時代を束の間、味わいに
いらしたのでしょう。
音楽とは不思議なもので一瞬にして当時に戻りますから。

会場風景
会場の様子。
昔のディスコ(死語?)を思い出す、この照明(笑)

サンタナはアメリカ、北朝鮮、中国、ロシアの国名をあげて「愛と平和」
のメッセージを送りました。
会場には外国の方もチラホラみえましたが、音楽には国境はなくどこの国の人でも
こうして1つになれるのになぁ・・・と、しみじみ感じました。
平和がいい、今こうしていられる平和がいい。
皆んながそう思っている筈なのに・・・。


日本では「Black Magic Woman」や「哀愁のヨーロッパ」が有名ですが、
ここ数年若い歌手とのコラボにも精力的なサンタナおじさん、ここでは
Rob Thomas と共演したLive の「Smooth」を貼りました。




ノリノリでサンタナおじさんから、いっぱい元気をもらった2時間でした。
Love & Peace!





春ですが「彼岸花」

山本富士子トークショーと「彼岸花」上映、というイベントに
行ってまいりました。
「彼岸花」と言えば、小津安二郎監督の懐かしい昭和の香り溢れる
映画です。

小津監督作品とくれば、染織家・浦野理一さん。
浦野さんは当時、小津映画の着物担当として活躍。
文豪や女優さんなど、数多くの文化人に愛用されていて一般の人には
なかなか手に入らない希少な染織だったようです。

彼岸花、チラシ

その浦野さんのきものや帯が見たい!というのもこれに参加した大きな
理由の1つです。

山本富士子、田中絹代、有馬稲子、久我美子、浪花千恵子、出演した女優さんの
きものは、すべて浦野理一のもの。
堪能しました。
小津作品初めてのカラーとなったこの記念すべき映画で、監督はきものの
裾回しや帯、部屋の隅に置かれたケトルなどで「赤」を効果的に使われていて
そこに「生命力」みたいなものを強く感じました。
戦後の焼け野原から復興して日本がどんどん成長していった時代ですものね。
監督自身も「赤は命の色」とおっしゃって、大好きな色だったそうです。

赤と一言に言っても山本富士子さん(当時26歳)は若いハツラツとした赤、
田中絹代さんはちょっと押さえた茶系の赤と、それぞれ違うのですが、どれも
とても印象に残りました。
監督も初めてのカラー作品という事で、きっと色には拘られたんでしょうねぇ。

藍染めのきものの裾がひるがえって見えるハッとするような赤はたまりません。
しかもそれを着ているのが山本富士子さん、絶世の美女ですから、おばさんは
もうため息しかでませんでしたよ。

今回はきものに特化して感想を書きましたが、映画ももちろん良かったです。
お父さん役の佐分利信さんも頑固な昭和の父を好演してらしたし、懐かしい
笠智衆さんのお姿も・・・。
書き出したらキリがないので、ご興味ある方はぜひ映画を観てください。
御歳85歳、ますますお元気な山本富士子さんのトークについては、またの機会に。


この日のきものは
桜大島、グレイッシュなピンク帯
桜の大島に上原美智子さんの透かし吉野織り帯。
帯揚げは黄緑、帯締めは薄い水色です。

桜大島、八木羽織
羽織りはグレーの小紋地。
羽織紐は和小物・sakurako

桜大島に吉野帯
お太鼓






和田敦・私の沼展

横浜美術館
横浜美術館に行ってまいりました。

お目当ては
和田敦、私の沼1
和田敦(わだあつし)さんの展示と上映会です。
知る人ぞ知る、和田さんは短編アニメーション作家。
イギリスやドイツ、スイスなど海外で多く受賞されてます。

私の沼3

私が和田作品に惹かれる一番の理由は、その「不条理」さでしょうか。
登場する人物、動物はどちらかと言えば癒し系なのに、彼らの説明のつかない
行動といったら・・・。

私の沼2

人間はとかく何にでも「意味」や「理由」を求めようとします。
そして理解出来ない、意味のないものは拒絶しようとする習性があるように
思えます。

でも・・・それって凄く狭いなぁ。
意味のないこと、説明のつかないことって私達の周りに意外に多い。
そもそも意味とか理由って人間がつけてるんじゃないの?
自然界にはそんなものは、ないのかもしれない。
作品を見ていると、そんな風に思えてきます。

私の沼4


和田作品は何も考えず、ボーッとその理不尽な設定や登場者の繰り返される
意味不明な動きを受け入れ、文字通り「理屈抜き」で楽しむのがベストです。
それがふつーに出来たら、脳がもの凄く柔らかくなるかも(笑)

今回は和田さんの解説付きで今までの中から9作品が上映されるという貴重な
イベントでした。何を切っ掛けにしてこの作品が生まれたかとか、儀式が
好きなので同じ繰り返しが多い、とかご本人でなければ語れないことを
いろいろ伺えたのが興味深かったです。



*複数画面で構成するインスタレーション作品「私の沼」の展示は2月28日
 までですが、短編映画の上映会は終了しました。


名寄せの寿

きもの友の素踊りの会に行ってまいりました。
場所は渋谷、セルリアンタワーの地下の能楽堂。

お能の舞台で日本舞踊って素敵ですねぇ。
今までに見たことありませんでした。

セルリアンタワー、能楽堂 

彼女が踊ったのは「名寄せの寿」
清元の曲ですが、歌詞は河東節で知られた名曲を集めて作った
「名寄せ」のご祝儀曲です。(パンフレットより)
黒の五つ紋にキッパリと波と菱紋の裾模様がなんともカッコ良く
いつものR子さんのにこやかな笑顔とは打って変わって
凛々しいお姿に感動いたしました。

日本舞踊は10代の時に、ほぼ強制的に習わされ、あえなく挫折。
あのまま続けていたら私も、ちったぁ踊れるようになっていたかしらん?


能楽堂にて、皆さまと 

能楽堂でお目にかかった、きもの友の皆様。
皆様、夏きものが涼しげです。
R.Uさんが撮ってくださいました。
ありがとうございました。


この日の私は
絹紅梅に藤田帯     絹紅梅、お太鼓

竺仙の絹紅梅に藤田織物の夏帯。
二分紐に帯留めは「銀さん」の一個付け。
帯揚げもブルー、帯飾りもクリスタルと
寒色系で少しでも涼しく見えるように。

それにしてもこの日は35度だったのだとか。
先に気温を知らなくて良かった(笑)